先に結論
NocoDBは既存のPostgreSQLやMySQLを、表計算に近い画面で確認できる道具です。最初は複製データベースと読み取り専用アカウントで接続し、変更できない設定を確かめてください。
PostgreSQLやMySQLに記録した一覧を、SQLを毎回書かずに確認したい。NocoDBは、既存データベースのテーブルを表のような画面で見せる道具です。ここではテスト用PostgreSQLを読むだけの接続を作り、担当者が並べ替え・絞り込みをしても元データを書き換えられない設定を確かめます。
まずは本番ではなくテスト用DBを用意する
本番の顧客・予約・在庫データへいきなり接続しません。テスト用データベースに、架空の商品名と数量だけの表を用意します。MySQLを使う場合は5.7以上、PostgreSQLは14以上が公式推奨です。接続先のファイアウォールやネットワークからNocoDBの実行環境へ到達できることも必要です。
1架空データだけの表を用意する
PostgreSQL管理者に、テスト用inventory_demoデータベースを選んだ状態で次のSQLを実行してもらいます。本番データベースでは実行しません。
この手順で使う入力例
CREATE TABLE public.stock ( sku text PRIMARY KEY, product_name text NOT NULL, quantity integer NOT NULL ); INSERT INTO public.stock (sku, product_name, quantity) VALUES ('DEMO-001', '練習用マグカップ', 12), ('DEMO-002', '練習用ノート', 25); CREATE ROLE nocodb_reader LOGIN; GRANT CONNECT ON DATABASE inventory_demo TO nocodb_reader; GRANT USAGE ON SCHEMA public TO nocodb_reader; GRANT SELECT ON TABLE public.stock TO nocodb_reader;
ロールを作った後、PostgreSQLの `\password nocodb_reader` コマンドで固有の強いパスワードを対話入力します。管理者に、接続先・データベース名・ホスト・ポートと、このアカウントのパスワードを安全な方法で受け取ります。
手順1:自分のPCでNocoDBを試す
1Docker Desktopを準備
WindowsではDocker Desktopを起動します。DockerはNocoDBの画面だけでなく、テスト用のPostgreSQLや補助サービスをコンテナとして動かす仕組みです。Dockerを使ったことがない場合は、まずDocker公式のインストールと起動を済ませます。
2公式Quickstartを読む
NocoDB公式Quickstartは、ローカル試用向けにPostgreSQL・Redisなどを含むCompose構成を作ります。Windowsでは、次のcurlとbashを実行するためにGit BashまたはWSLのターミナルを使います(PowerShellではそのまま動かない場合があります)。公式ページのコマンドはスクリプトを取得して実行するため、内容を確認してから使う場合は先にファイルとして保存し、テキストで読み、続けて実行します。
この手順で使う入力例
curl -fsSL https://install.nocodb.com/noco.sh -o noco.sh bash noco.sh --quick3ブラウザーで開く
起動後に http://localhost:8080 を開きます。初回に作るアカウントは管理者になります。自分のPCで試すだけのURLであり、そのままインターネットに公開する設定ではありません。
手順2:読み取り専用ユーザーでDBへ接続
1DB側で読み取り専用ユーザーを作る
PostgreSQLなら、確認したいテスト用スキーマとテーブルにSELECTだけを許可する専用アカウントを管理者に作ってもらいます。INSERT・UPDATE・DELETE・CREATE・ALTERなどは付与しません。接続ユーザーを他の用途と使い回さず、パスワードを記事・チャット・画面共有へ貼らないでください。
2NocoDBのプロジェクトから外部データを追加
左側のプロジェクト名からプロジェクトホームを開き、「Connect External Data」を選択します。新しい接続でPostgreSQLを選び、ホスト・ポート(通常5432)・データベース名・スキーマ・専用ユーザーを入力します。SSLが必要な環境では接続先の証明書とSSL設定を管理者に確認します。
3接続先と権限を確認してテスト
「Test Database Connection」で接続を確認します。データソースを追加するとき、Allow Data Editをオフにし、Allow Schema Editもオフのままにします。これでNocoDBの画面から行を追加・更新・削除したり、元DBの列や表を変更したりする機能を使わせない設定になります。DB側のSELECT専用権限も必ず残してください。
4表を開いて読み取り操作を試す
接続した表を開き、件数、列名、商品名などがテストデータと合うか確かめます。カテゴリで絞り込み、数量で並べ替える操作をしても元のDBが変わらないことを確認します。テスト行を使い、接続を外した後も元データが残ることを管理者と確認します。
この接続でできること・できないこと
| 設定 | 表の利用者ができること | 確認ポイント |
|---|---|---|
| データ編集を許可しない | 閲覧、並べ替え、絞り込み、グループ化 | DBユーザー自体もSELECTだけにする |
| スキーマ編集を許可しない | ビューや仮想列など、元DB構造を変えない表示調整 | 列・テーブル・関連を変更する権限を付けない |
| 書き込み可能な本番接続 | 設定により行や表を変更できる | この記事では扱わず、承認とバックアップなしに有効化しない |
費用と運用方法を選ぶ(2026年10月21日確認)
| 方法 | ソフト利用料・枠 | 別に必要なもの |
|---|---|---|
| 自分のPCでCommunity Editionを試す | 内部利用向けのSelf-hosted版は無料(Fair Code Sustainable Use License) | Dockerを動かすPC、電気、初期設定。PCを止めると画面も止まる |
| 自分のサーバーでSelf-hosted運用 | Community Editionの利用料は無料。外部DB接続は利用可能。 | サーバー、HTTPS、更新、PostgreSQLのバックアップと添付ファイル保護 |
| NocoDB Cloudで外部DBへ接続 | 外部DB接続はBusiness以上。年払い表示は1席月24ドル(9席分月216ドル)、月払いは1席月30ドル(9席分月270ドル) | Cloudプラン料金、接続するDBの料金と管理者による安全なネットワーク設定 |
無料で使えるSelf-hosted Communityにも、サーバーの管理責任とライセンス条件があります。NocoDBを自社内の業務に使うことと、NocoDB自体を第三者向けのホスティングサービスとして提供することは別です。外部DB接続の「Custom Sync」は別機能でBusiness以上が必要なので、無料の直接接続と混同しないでください。
既存DBの画面を使うか、専用画面を自作するか
| 方法 | 完成後に使うもの | 費用・保守 |
|---|---|---|
| NocoDB | 既存のPostgreSQL/MySQLを表のような画面から検索・並べ替えする汎用の管理画面。 | Self-hostedはソフト利用料無料の選択肢があるが、サーバー・DB・権限・更新・バックアップを運用。Cloudは外部DB接続できるプランが必要。 |
| Baserow | 新しい表と入力フォームを作り、回答を同じデータベースに蓄積する。 | Cloudの無料枠・有料枠の上限あり。セルフホストではサーバーとバックアップを管理。 |
| Claude/Codexで専用画面を自作 | 必要な列だけを見せる独自アプリや、操作を絞った画面を作れる。 | 作成時のAI契約/API、ホスティング・DB費用が別。接続権限、認証、コード、依存関係、DB変更を自分で保守。 |
既存DBをまず読み取り専用で安全に見たいなら、NocoDBは一般的な表画面を短時間で用意できます。現場の担当者に専用の項目だけ見せる・複雑な承認を組むなど、画面を厳密に合わせたい場合は自作アプリが候補ですが、DB権限や認証、更新、バックアップまで自分で設計します。AIにコードを作ってもらっても、本番接続の安全性やSQLの結果は人が確認してください。NocoDB Cloudの外部DB接続条件とセルフホストの要件は申込・導入前に公式料金・仕様で再確認します。
Metabase
売上などの数字を、画面で選んでグラフにする表の編集より、集計グラフや定例ダッシュボードが目的ならこちらです。
関連サービス・公式情報(2026年10月21日確認)
NocoDB公式Quickstart
Windowsを含むローカル試用用のDocker Compose構成
NocoDB・PostgreSQL・Redisをまとめて試す公式手順です。
紹介先:nocodb.com(別のタブで開きます)
NocoDB外部データソース接続
PostgreSQL/MySQL接続、読み取り・編集・スキーマ権限
編集権限をオフにする場所と接続条件を確認しました。
紹介先:nocodb.com(別のタブで開きます)
NocoDB公式セルフホスト要件・ライセンス
最低・推奨サーバー仕様、Community Editionの利用範囲
無料という表示とサーバー運用費・ライセンス条件を分けるため確認しました。
紹介先:nocodb.com(別のタブで開きます)
NocoDB公式料金
Cloud Free/Businessの料金と外部DB接続枠
Cloudで外部DBに接続する場合にBusiness以上が必要な点を確認しました。
紹介先:nocodb.com(別のタブで開きます)
ConoHa VPS
NocoDBを自宅PCではなく常時稼働するサーバーに設置する選択肢
自分でSelf-hosted運用する場合のVPS候補です。NocoDBのproduction推奨(4 vCPU・8GB RAM・50GB以上)を満たすプランを選び、HTTPS・バックアップ・更新も自分で設定してください。A8.net提供の紹介リンクを使用しています。
紹介先:conoha.jp(別のタブで開きます)
広告・PR:紹介先で申し込むと、当サイトに紹介料が入ることがあります。
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